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粘菌観察会の呼びかけ -- TK 2007-06-06 22 33 26 すっかり姿を見失ってしまったモジコですが、粘菌研究所としてはこのまま放っておくわけにはいきません。新たな実験体を早急に手に入れなければなりません。出来れば今度のは思い切りイキのいい奴を。というわけで下記に参加するメンバーを募集します。※電話で問い合わせたところ、当日は観察と同時に粘菌の採取が認められています。 国立科学博物館主催で変形菌(粘菌)観察会が下記の通り、筑波山で7月1日に開催されます。 日時:7月1日 午前10時~午後4時頃 会場:筑波山 定員:30名 集合:午前10時 筑波山神社拝殿付近 解散:午後4時頃 現地 対象:小学生以上、小学生は保護者同伴 費用:保険料50円(当日集めます) 備考:雨天中止 締切日:6月10日締切(消印有効) 自然の粘菌を観察し、しかも取り放題というまたとない機会だと思います。まだ募集定員に達していないらしいですが早めに人数を把握して申し込みをしたいので参加希望者は9日中(土)までに掲示板に書き込んでください。よろしくお願いいたします。 是非参加したいっす。新種発見したいっす。 -- oza (2007-06-08 01 01 18) 三人で申し込みしておきました。集合場所の詳細を問い合わせている最中なのでまた連絡します。取り急ぎ -- TK (2007-06-08 21 43 37) 名前 コメント
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カレナエ族の滅亡 田蛙澄 T県N町は古くから鉱山採掘の町として栄え、良質の金の生産で有名であった。各地の貴族や王族が、己が姿を飾るための装飾品の材として、N町から産出した金を求めたものだった。そのN町を見下ろす形でそびえる山の頂に、カレナエ族の屋敷は建っていた。 山頂を切り崩して造営された庭園は、まさに空中庭園といった趣で、屋敷の内部といえば、巧緻にも巧緻を凝らした装飾と贅をこらした調度品に満たされていた。しかし、その屋敷を訪れた者を最も驚嘆せしめたものと言えば、ずばりふんだんに鏤められた金の量であった。扉の取っ手から、ナイフにフォーク、シャンデリア、階段の手すりまでが金色にきらきらしくも輝いていたのだ。それはつまるところ、カレナエ族がその辺り一帯を治める領主だからであった。 その荘厳な屋敷の一室でランプの光を頼りに書き物をしている男がいた。青白い顔色と薄い唇の神経質そうな顔をしている。年のころは三十を越すか越さないかといったところだろう。男はどうやら手紙を書いていたらしいが、いきなり筆を止めると、激昂したような声を上げた。 「おのれ、議会め! 私に領地の安堵を約束しておきながら、手のひらを返したように『領地の奉還を求む』だと? 馬鹿にしおって。だが奴等は分かっていない。この土地からはもはや金など出ていないことを。わが一族がどんなに貧困に喘いでいるかを!」 男は机の上にある書きかけの手紙を破り捨てると、ランプを手に荒々しく部屋を出て行った。階段を駆け下りて広間に出ると、男は手に持っていたランプを絨毯に叩きつけた。たちまち絨毯は一面の炎の変わり、やがて壁や柱を燃やし始めた。 「よく燃える。油を苦労して撒いて回った甲斐があったというものだ。領土を失い、極貧に堕してまで生きるわが一族ではない。見ろ! 庭は荒れ果て、金は剥がれ、売れるものは売り払い、何もないわが屋敷を。沈みゆく船の鼠の如く誰もかも逃げて散り去った。さあ、炎の終幕だ!」 これが、カレナエ一族とその末裔にして当主の最期であった。
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アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
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【作品一覧】 作品名 作者 活動日 カレナエ族の滅亡 田蛙澄 [[]]
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【4月】 【6月】 【10月】 【11月】 【12月】 【4月】 12日 (狐の嫁入り) 19日 (オノマトペ) 26日 (塔) 【6月】 14日 (沈没船) 【10月】 25日(花の名前) 【11月】 1日(液体が溢れる) 【12月】 13日 (膨張するなにか)
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「黒ひげの樽に短剣を刺すこと」 小説用偽名太郎 姉ちゃんが樽に短剣を刺すと、樽の中から黒ひげが飛び出した。黒ひげはそのままコタツの上から落ちて、床を転がっていった。 「あーあ。負けちゃった」姉ちゃんはそう言うと、後ろ向きに倒れ込んだ。そのまま身体を横にして寝る体勢になっている。 「ねえ。黒ひげ拾ってよ」 「えー、なんであたしが」 「黒ひげを出したのは姉ちゃんだろ」 「嫌よ、コタツから出たくない、寒いのは嫌」姉ちゃんはそう言って寝転がったまま動こうとしない。僕はため息をつく。 「そもそもあたし達はどうしてこんなゲームをやっていたのかしら。黒ひげを樽から出したら負けなら最初から短剣を刺さなければ良かったのよ。そうすれば誰も敗者にならなくてすむわ」 「それじゃあ黒ひげはずっと樽に入れられたままじゃないか」 「何が悪いの? 黒ひげは海賊で、悪者なんだから。樽の中に閉じ込められたままなら悪さができなくて安全よ」 僕は何か言い返そうとしたが言葉に詰まった。確かに姉ちゃんの言う通りかもしれない。僕たちは何を目的に短剣を刺していたのだろう。黒ひげが樽から出てきたら負けなのに。短剣を刺さなければ、出てこないのに。なんだかよくわからなくなる。 「まあ黒ひげだってせっかく樽から脱出できたのにすぐ樽に戻すのは可哀想でしょうよ」姉ちゃんは、話は終わりだと言わんばかりに目をつぶって眠ろうとする。 僕は少しむっとしたので、「屁理屈は良いからさっさと拾え」と言ってコタツの中の足を蹴ってやった。「ちょっと、やめてよ」と姉ちゃんは言うが、一向にコタツから出ようとしないから蹴り続けてやる。 それでも起き上がりもせず「ああ。樽の中の黒ひげもこんな気分で短剣を刺されていたのかしら」なんて言うから、僕は呆れて蹴るのを止めた。そのまま姉ちゃんと同じ様に寝転がる。 視線の先に黒ひげが転がっていた。なんとなく「君は樽から脱出できて嬉しかったのかい?」と心の中で聞いてみたが答えはどこからも返ってこない。 僕はそのままコタツの中で眠ってしまった。 (822字)
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歌喰 佐藤亀 私の生まれ故郷は山がちな土地で、スーパーに行くには車でたっぷり四十分はかかるような辺鄙な場所にあった。だから、子どもたちの遊びも夏は川で泳ぎ、山を探索し、虫を捕まえ、冬は雪だるま作りや雪合戦をするといったのが定番だった。 そうして遊び疲れると、私達は近所に住んでいる物知りのトメばあさんの家に向かうのだった。トメばあさんは子どもが来るとお菓子や麦茶(これが冬だと温かい緑茶になった)を出してくれ、それから土地にまつわる伝説や妖怪の話をしてくれるのだ。その中でも一際印象に残ったのが、歌喰という童謡だった。 一人唄えば どこぞの方から 声声聞こえる 誰誰唄う 後ろ振り返れば 大きなお口の お友達が立っている 一緒に一緒に遊ぼう 二人二人仲良く いつの間にか二人 二人が一人 初めの子は帰らず 後の子は知られず あの子は喰われた 歌と共に喰われた この童謡を歌うたびにトメばあさんは決まってこう言った。 「お前ら、一人ぼっちで歌唄うもんじゃねえぞ。一人で唄っていると歌喰に食われちまうかんな。だあら、仲良くみんなで遊んでれば、歌喰はこねえから。みんな仲良くすんだぞ。一人でさびしくしてる奴がいるようじゃあ駄目だかんな」 夏の夕暮れ時の縁側で、自分達の影が長く伸びるのを見つめながら、私達はえもいわれぬ不気味な気持ちになったものだった。誰が言い出した噂かは知らないが、トメばあさんは子どもの頃に友達が歌喰に食べられるのを遠くから見たのだそうだ。 子供たちは、この童謡を聞くとその日だけはお互いの友情を確かめ合い、結束して、対歌喰同盟を形成するのだった。まあ、次の日には怖がりな子へのからかいの道具としてこの童謡は使われる羽目になるのだが。 もっとも、その怖がりの筆頭は私だったわけで、だから今でも仕事帰りに街頭の少ない夜道で鼻歌を唄っていると背筋がゾクッとすることがある。まるで背後にお口の大きなお友達がいるような気がしてしまって。
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あ い う あ 秋の桜 (花の名前,2011/10/25) ある夕暮れのこと() い イデアの水槽 (膨張するなにか,2011/12/13,20) う 歌喰 (歌) 宇宙怪獣、ひまわり畑の中心に立つ 小説用偽名太郎(花の名前) 美しい死に方 田蛙澄
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地上の水星 小説用偽名太郎 満月を見て、ホットケーキを焼こうと思った。月のクレーターがホットケーキを焼いた時に出る気泡みたいに見えたから。 「ああ、なんで眠いのを我慢して、星なんて見なきゃならないんだろ」僕はうなった。 地面に寝っ転がってもう何時間も星を見ている。月はもう沈んでしまった。満面の星ばかりが眼に映る。しかしどれが何の星で、何の星座か僕はまったく知らない。最初のうちは隣で同じように寝転がる姉ちゃんが解説をしてくれたのだけど、疲れたのかやがて黙り込んでしまった。今は何かを待つようにジッと天を見ている。4月から新社会人だというのに地面の上で寝転がって、全然社会人らしくないなと思う。 今夜の星見を企画したのは姉ちゃんだ。日付も変わった深夜、突然姉ちゃんは「星を見に行こう」と言いだした。僕は嫌がったけど「危険な夜道に女の子を一人にしてはいけない」と言われて、しぶしぶ付き合うことにした。 時計を確認するとそろそろ夜が明ける時間になっていた。 「姉ちゃん、もうすぐ朝だぜ。いい加減帰ろう。夜が明けたら星なんて見えないだろ」 「あら。朝じゃないと見れない星もあるわよ」姉ちゃんは立ち上がり言った。 「なんだそれは」 「水星よ」 水星。水金地火木土天界冥の水。太陽に一番近い惑星。なんだかピンとこなかった。 「夕方にも見えるんだけどね。ここら辺って西側がひらけてる場所がないから東の空に見える朝方が都合良かった。金星も地球より内側で太陽の周りを回っているから朝夕にだけ見えるんだけど、水星の方が太陽に近い分見つけにくいわ。あんたも一緒に探してよ」 「なんでそんなの見たいんだよ」僕も立ち上がる。 「親近感がわいたの。私が大学で核融合について研究してたの、知ってるでしょ。核融合は、地上の太陽って呼ばれてるのよ」 だんだん東の空が明るくなってくる。 姉ちゃんはもしかして、就職じゃなくて博士課程に行きたかったのかもしれない、と思った。 「帰ったらホットケーキ焼こうぜ、姉ちゃん」 「うん」 そんなことを話ながら朝焼けの向こうに水星を探し続けた。 (843文字)
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【作品一覧】 作品名 作者 活動日